甲信越(山梨・長野・新潟)と北陸(富山・石川・福井)には、日本を代表する山岳温泉から歴史ある古湯、そして日本海の幸が楽しめる温泉まで、実にバラエティ豊かな温泉が集まっています。今回はこのエリアから厳選した9つの温泉地を詳しくご紹介します。
1野沢温泉(のざわおんせん)〜スキーと湯めぐりのメッカ
● 特徴
長野県北部に位置する標高約600mの温泉地。野沢温泉スキー場は日本有数の規模を誇り、冬季は国内外から多くのスキーヤーが訪れます。温泉街には13ヶ所の「外湯」(共同浴場)があり、無料または格安で巡ることができるのが最大の魅力。どの外湯も地元の人々の生活の一部として親しまれています。
● 泉質
単純温泉(弱アルカリ性)、硫黄泉。無色透明のやわらかい湯で、泉質は外湯によって微妙に異なります。
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で飯山駅へ(約1時間40分)→バスで約30分
・東京駅から:高速バス「野沢温泉ライナー」で約5時間
・長野駅から:長野電鉄で湯田中駅へ→長電バスで野沢温泉へ(約1時間30分)
・車の場合:上信越道「豊田飯山IC」から約30分
● おすすめ時期
スキーシーズンの冬(12月〜3月)が最大のハイシーズン。夏は避暑とハイキングに最適。秋の紅葉(10月)も美しい。外湯めぐりは季節を問わず楽しめます。
2白骨温泉(しらほねおんせん)〜神秘的な乳白色の湯
● 特徴
長野県・乗鞍岳の麓、標高約1400mの高地に位置する秘境温泉。最も有名なのはその乳白色の湯。「白骨」の名は「入浴すると湯の花が骨のように白く沈むこと」に由来します。周囲は豊かな自然に囲まれ、非日常の静けさが魅力。女性誌でも「行ってみたい温泉」ランキングで常に上位に入る人気の温泉地です。
● 泉質
酸性・含硫黄-カルシウム-硫酸塩泉(酸性硫黄泉)。源泉は透明ですが空気に触れると乳白色に変化するのが特徴。pH5.3程度の弱酸性です。
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で長野駅へ(約1時間30分)→アルピコ交通バスで約2時間30分
・名古屋駅から:特急「ワイドビューしなの」で松本駅へ(約2時間)→バスで約2時間
・車の場合:長野道「松本IC」から約1時間30分(R158経由)
※冬季はチェーン・スタッドレスタイヤ必須
● おすすめ時期
新緑の5月〜6月、紅葉の10月が最も美しい。冬は雪見風呂が格別ですが、アクセスに十分注意が必要です。
3渋温泉(しぶおんせん)〜九つの外湯を巡る湯治の里
● 特徴
長野県・志賀高原の麓に位置する歴史ある温泉地。温泉街には9つの「外湯」(共同浴場)があり、「渋温泉九湯めぐり」として人気です。木造の湯屋が立ち並ぶレトロな温泉街は、浴衣姿で散策するのにぴったり。古くからの湯治場の雰囲気を色濃く残しています。
● 泉質
ナトリウム-カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性)。無色透明で肌に優しく、保温効果が高いのが特徴。
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で長野駅へ(約1時間30分)→長野電鉄で湯田中駅へ(約45分)→バスで約5分
・長野駅から:長野電鉄特急で湯田中駅へ(約40分)→バスまたは徒歩
・車の場合:上信越道「信州中野IC」から約15分
● おすすめ時期
年間を通じて楽しめます。春の桜、夏の避暑、秋の紅葉、冬のスキーと志賀高原とセットで楽しめます。九湯めぐりはいつでも可能ですが、各外湯の営業時間に注意。
4湯田中温泉(ゆだなかおんせん)〜信州の奥座敷・渋温泉と隣接
● 特徴
長野電鉄の終着駅・湯田中駅を中心に広がる温泉街。渋温泉とは隣接しており、徒歩で行き来が可能です。温泉街には旅館やお土産屋さんが集まり、観光の拠点として便利。「かじかの湯」という共同浴場も人気。志賀高原への玄関口でもあります。
● 泉質
ナトリウム-カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性)。保温効果が高く「湯冷めしない湯」として湯治客に親しまれています。
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で長野駅へ(約1時間30分)→長野電鉄特急で湯田中駅へ(約40分)→徒歩すぐ
・長野駅から:長野電鉄特急で約40分
・車の場合:上信越道「信州中野IC」から約15分
● おすすめ時期
通年楽しめます。冬の志賀高原スキーとセットで訪れる人が多い。春から秋はハイキングや湯田中止まりの散策に最適。
5越後湯沢温泉(えちごゆざわおんせん)〜新幹線の駅直結!雪国を代表する温泉
● 特徴
新潟県の南端、越後湯沢駅から徒歩圏内の温泉地。上越新幹線で東京駅から約1時間20分とアクセス抜群。世界的に有名なスキーリゾート・苗場やガーラ湯沢への玄関口でもあります。川端康成の小説『雪国』の舞台としても有名で、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」の一節で知られています。
● 泉質
ナトリウム-カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性)。無色透明で肌に優しい。
● アクセス
・東京駅から:上越新幹線(とき・たにがわ)で越後湯沢駅へ直通(約1時間20分)
・新潟駅から:上越新幹線「とき」で約50分
・車の場合:関越道「湯沢IC」から約5分
● おすすめ時期
スキーシーズンの冬(12月〜3月)が最も賑わいます。夏は避暑とハイキング、秋の紅葉も見事。越後湯沢駅構内の「ぽんしゅ館」では新潟の日本酒の飲み比べも楽しめます。
6妙高温泉(みょうこうおんせん)〜妙高山麓に広がる湯量豊かな温泉郷
● 特徴
新潟県・妙高山の北麓に広がる温泉郷。「燕温泉」「ささ谷温泉」「関温泉」「妙高温泉」など複数の温泉地から構成されています。特に燕温泉は標高約1100mに位置し、露天風呂から妙高山の絶景を望めることで有名。秘境感あふれる黄金の湯も人気です。
● 泉質
燕温泉:酸性・含硫黄-カルシウム-硫酸塩泉(酸性硫黄泉)
関温泉・妙高温泉:ナトリウム-カルシウム-塩化物泉
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で上越妙高駅へ(約2時間)→バスで約40分
・長野駅から:信越本線(しなの鉄道)で妙高高原駅へ(約1時間)→バス
・車の場合:上信越道「妙高高原IC」から約15分
● おすすめ時期
夏〜秋が最適。特に妙高山の登山やスケート(妙高高原のスケートリンク)と組み合わせるのがおすすめ。冬はスキーシーズンで賑わいます。
7和倉温泉(わくらおんせん)〜能登半島に湧く日本有数の高級温泉リゾート
● 特徴
石川県・能登半島の基部に位置する、日本海を望む温泉リゾート。全国でも数少ない「7つ星」に評価される高級温泉地として知られ、加賀屋をはじめとする老舗旅館が立ち並びます。七尾湾で獲れる新鮮な海の幸と温泉を同時に楽しめるのが最大の魅力。漁火を望む露天風呂は絶品です。
● 泉質
ナトリウム-カルシウム-塩化物泉(食塩泉・強塩泉)。海水に近い成分で、保温効果が極めて高い。源泉温度は約90℃と高温です。
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で金沢駅へ(約2時間30分)→特急能登かがやきで和倉温泉駅へ(約1時間)
・金沢駅から:特急で約1時間
・車の場合:北陸道「金沢西IC」または「小松IC」から約1時間30分
・能登空港から:バスで約1時間
● おすすめ時期
一年中楽しめます。特に日本海の海の幸が美味しい冬(カニ!)と、新緑の春がおすすめ。能登半島の観光(輪島の朝市、千枚田など)とセットで。
8山代温泉(やましろおんせん)〜加賀百万石の湯・北陸の文化温泉
● 特徴
石川県・加賀温泉郷の一つで、山中温泉・片山津温泉とともに「加賀三湯」を形成します。約1300年の歴史を持ち、加賀藩主も愛した由緒ある温泉。温泉街の中央にある総湯(共同浴場)はガラス張りのモダンな建築で、インスタ映えするスポットとして話題です。北陸の伝統工芸や文化にも触れられます。
● 泉質
ナトリウム-カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性)。無色透明で肌触りがなめらか。
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で加賀温泉駅へ(約2時間30分)→バスで約15分
・金沢駅から:JR北陸線で加賀温泉駅へ(約40分)→バス
・車の場合:北陸道「加賀IC」から約10分
・小松空港から:バスで約20分(加賀温泉駅経由)
● おすすめ時期
年間通じて快適。特に秋の紅葉と冬の雪景色が風情を添えます。九谷焼の絵付け体験など、伝統工芸の体験と組み合わせるのがおすすめ。
9芦原温泉(あわらおんせん)〜福井の奥座敷・越前が誇る湯量豊かな温泉
● 特徴
福井県北部に位置し、北陸本線芦原温泉駅からバスで約15分。湯量が豊富で、「宿の浴槽はすべて源泉かけ流し」を謳う旅館も多いのが特徴。日本海で獲れた新鮮なカニ(越前ガニ)や海鮮料理と温泉をセットで楽しめるのが最大の魅力。温泉街は落ち着いた雰囲気でゆったり過ごせます。
● 泉質
ナトリウム-カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性)。無色透明で湯触りが柔らかく、湯冷めしにくい。
● アクセス
・東京駅から:北陸新幹線で福井駅へ(約2時間50分)→JR北陸線で芦原温泉駅へ(約20分)→バスで約15分
・金沢駅から:JR北陸線で芦原温泉駅へ(約30分)→バス
・車の場合:北陸道「金津IC」から約15分
・小松空港から:バスで約50分
● おすすめ時期
冬のカニシーズン(11月〜3月)が最も人気。春の桜、夏の花火大会、秋の紅葉も楽しめます。永平寺や東尋坊などの福井観光とセットがおすすめ。
● 甲信越・北陸温泉めぐりのおすすめモデルコース
【3泊4日 温泉めぐりコース】
1日目:東京→越後湯沢温泉(雪国散策+日本酒テイスティング)
2日目:越後湯沢→野沢温泉(外湯めぐり)
3日目のA:野沢→渋温泉・湯田中温泉(九湯めぐり)
3日目のB:野沢→白骨温泉(秘境の乳白色の湯)
4日目:長野から帰路
【北陸グルメ温泉コース】
1日目:小松空港→山代温泉(九谷焼体験)
2日目:山代→和倉温泉(絶景露天+海鮮フルコース)
3日目:和倉→芦原温泉(越前ガニ/海鮮)
4日目:福井観光(永平寺・東尋坊)→帰路
甲信越と北陸は、日本の原風景と美食、そして極上の温泉が揃ったエリア。アクセスは新幹線が充実しているので、東京からも気軽に訪れることができます。ぜひこの機会に、日本海の絶景と山間の静寂、両方の温泉を体験してみてください!♨️

